サツマゴキブリ【昆虫図鑑wiki】生態/飼育/画像/漢方/益虫

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サツマゴキブリ【昆虫図鑑wiki】
生態/飼育/画像/漢方/益虫

このページでは、サツマゴキブリについて解説します。

サツマゴキブリ:基本情報
  • 分類:ゴキブリ目 – マダラゴキブリ科 – サツマゴキブリ属 – サツマゴキブリ
  • 学名:Opisthoplatia orientalis
  • 和名:サツマゴキブリ
  • 体長:オス25mm / メス35mm

サツマゴキブリは、日本では九州南部~沖縄、四国南部の亜熱帯に野生で生息している、屋外性のゴキブリです。

概要 益虫 漢方薬 生態 雄雌の違い 卵/出産 幼虫 生息地・分布 飼育/繁殖方法 価格 遅い

サツマゴキブリとは?/概要

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サツマゴキブリは、日本では九州~沖縄、四国の亜熱帯地域に野生で生息しているゴキブリで、インド、中国大陸、マカオ、台湾、ジャワ島、などに分布しています。

前胸背板のエッジがクリーム色で、腹部の外縁が赤い色をしているのが特徴です。

サツマゴキブリは『クロゴキブリ』や『チャバネゴキブリ』とは違い、野外性のゴキブリであり、森林の落ち葉の下や朽木の下におおく生息しています。

サツマゴキブリは益虫?

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「サツマゴキブリは漢方薬にも使われる、益虫」と言うこともできますが、基本的には『不快害虫』に分類されます。

サツマゴキブリは野外性のゴキブリで、室内へ侵入してくることは少なく、枯れ葉や朽木を分解して、森林の循環を助けるはたらきがあります。

ただし、サツマゴキブリがカサカサと高速で移動する姿は、やはり「気持ちが悪く、不快」と思われがちです。

また、サツマゴキブリは、アレルゲンや食中毒菌、病原微生物などを媒介しますので、益虫ではなく『不快害虫』になります。

⇒日本に生息するゴキブリ24種類の一覧はこちら

サツマゴキブリは漢方薬(シャ虫)

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サツマゴキブリは古くから漢方薬、「䗪虫(シャチュウ)、地鼈(ジベツ)、土鼈(ドベツ)」として利用されてきました。

漢方薬として利用できるのは、サツマゴキブリのメスの成虫全体を乾燥させたもので、その薬効は下記のように紹介されています。(※本草綱目)

【サツマゴキブリの薬効】

産後の血積,負傷時の瘀血を去らしめ,舌下の膿腫,鵝口瘡(ガコウソウ:カンジダ菌感染による口腔内の白斑),小児の腹痛,夜啼(夜泣き)を治す

『本草綱目』は、1578年に中国の李時珍がまとめ上げた、かなり古い文献ですから、サツマゴキブリの漢方薬としての効果は確かなものではありません。

しかし、2000年に発行された『中華人民共和国薬典』にもサツマゴキブリを配合した漢方薬が紹介されており、中国では現役の漢方成分の1つです。

サツマゴキブリの生態

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サツマゴキブリは野外性のゴキブリであり、日本では九州・沖縄などの亜熱帯の地域に生息しています。

サツマゴキブリは夜行性で、日中は樹皮や倒木、落ち葉の下に隠れています。夜になると外に出てきて、木の幹にのぼり葉の上を這って歩きます。

サツマゴキブリは水辺を好むゴキブリであり、おもに川辺の岩の下などに生息しています。

その他、サツマゴキブリの生態については、下記のとおりです。

【サツマゴキブリの生態】

それぞれ、順番に解説します。

①サツマゴキブリ:雄雌(オスメス)の違い

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交尾中のサツマゴキブリ:⇧

サツマゴキブリの雄雌(オスメス)の違い/見分け方は、下記のとおりです。

【サツマゴキブリ/雄雌の見分け方】

  • 雌(メス):大きいほう(35mmほど)
  • 雄(オス):小さいほう(25mmほど)

サツマゴキブリの雄と雌では大きさが違うので、成虫の大きさをみれば見分けることができます。小さいほうがオスです。

また、腹面の尾突起でも見分けることができます。

『尾突起』があるほうがオスです。

②サツマゴキブリの生態:卵/出産

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サツマゴキブリの卵/出産は、卵胎生(らんたいせい)です。

卵の入った卵鞘(らんしょう)を産み落とすのではなく、お腹のなかで幼虫まで育ててから出産します。

卵胎生のゴキブリ:⇩

Hissing Cockroach Birth – Pt. 1

卵胎生のゴキブリは、こんな感じでお腹のなかで卵を育ててから、幼虫の状態で出産します。

【サツマゴキブリの卵/出産】

  • 出産形態:卵胎生
  • 出産数:1回あたり30~40匹ほど
  • 妊娠期間:45日~60日ほど

ちなみに、『クロゴキブリ』や『チャバネゴキブリ』などの一般的なゴキブリは、卵生(らんせい)のゴキブリなので、卵の入った袋状の「卵鞘(らんしょう)」を産み落とします。

クロゴキブリの卵鞘(らんしょう):⇩

クロゴキブリ 卵鞘 画像

③サツマゴキブリの生態:幼虫

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サツマゴキブリの幼虫:⇧

サツマゴキブリの幼虫は、成虫とはカラーリングがかなり異なります。『デュビア』に似ていますね。

ちなみに、脱皮直後のサツマゴキブリは、真っ白な色をしています。サツマゴキブリ 画像08

脱皮直後が白いのは、どのゴキブリでも共通ですね。

白いゴキブリ・アルビノ」と間違われることもあります。

サツマゴキブリの生息地・分布

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サツマゴキブリの生息地・分布は下記のとおり。

【サツマゴキブリの生息地・分布】

  • 分布:中国南部、台湾、沖縄、九州南部、四国南部の亜熱帯地域
  • 生息地:朽木の樹皮の下、湿り気のある落ち葉の下、岩陰、川辺や水辺

サツマゴキブリは川辺や水辺など、湿気のある場所を好むゴキブリで、湧き水のある場所でよく見られます。

ちなみに、薩摩(さつま)というのは、鹿児島県の西半分の地域をいいます。

サツマゴキブリの飼育/繁殖方法

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サツマゴキブリの飼育/繁殖は、そこまで難しくはありません。

サツマゴキブリの飼育/繁殖方法は、下記のとおり。

【サツマゴキブリの飼育/繁殖】

  • ①ケース:適切なサイズのプラケース
  • ②床材:朽木マット、腐葉土
  • ③餌(エサ):ラビットフード、ハムスターフード、野菜、昆虫ゼリー
  • ④隠れ家(シェルター):適切なサイズの木材など
  • ⑤温湿度管理:23℃~30℃、湿度のある環境を好む。

①サツマゴキブリの飼育ケース

サツマゴキブリを飼育するには、適切なサイズ(20cm×20cm)ほどのプラケースを用意してください。

サツマゴキブリは壁をのぼるのが得意なゴキブリなので、脱走防止用のネット。または、脱出する隙間のないケースを選びます。

ケース内が蒸れないように、しっかり通気性が確保できるケースを選んでください。

②サツマゴキブリの床材

サツマゴキブリを飼育/繁殖するのに適した床材は、昆虫用朽木マットまたは腐葉土です。

サツマゴキブリは湿度のある環境を好むので、霧吹きで適度な湿度を与えるようにしてください。

昆虫ゼリーなどで水分補給をすれば、乾燥した環境でも飼育/繁殖できますが、湿度を与えてあげたほうがスムーズに繁殖します。

③サツマゴキブリの餌(エサ)

サツマゴキブリは雑食性で、自然環境では落ち葉や小昆虫、菌類などを食べて生活しています。

ですから、飼育下では栄養バランスを考えて、ラビットフードやモルモットフード、ハムスターフードなどの栄養バランスの優れた飼料を与えます。

また、乾燥環境で育てる場合には、給水用の昆虫ゼリー「プロゼリー」を与えます。

④サツマゴキブリの隠れ家(シェルター)

サツマゴキブリは夜行性のゴキブリですから、隠れ家(シェルター)を用意してあげて下さい。

適切なサイズの朽木や、材木、落ち葉、小岩などが、サツマゴキブリの隠れ家として適しています。

ドライ環境であれば、紙製卵トレーで飼育/繁殖できます。

⑤サツマゴキブリの温度/湿度管理

サツマゴキブリを飼育/繁殖するには、適切な温度管理/湿度管理が必要になります。

【サツマゴキブリの飼育温度】

  • 活動適温:23℃~30℃
  • 耐寒下限:5℃
  • 湿度:あったほうが良い

サツマゴキブリは亜熱帯地域のゴキブリであり、繁殖させるなら適温は23℃~30℃です。

サツマゴキブリは冬になると、10℃以下くらいで冬眠をはじめ、5℃くらいまでは耐えることができます。

また、サツマゴキブリはドライ環境よりも、ウエット環境のほうが成長も繁殖も良くなりますが、ドライ環境でも飼育/繁殖は可能です。

 

というワケで、サツマゴキブリの飼育/繁殖についてまとめると、下記のとおり。

【サツマゴキブリの飼育/繁殖】

  • ①ケース:適切なサイズのプラケース
  • ②床材:朽木マット、腐葉土
  • ③餌(エサ):ラビットフード、ハムスターフード、野菜、昆虫ゼリー
  • ④隠れ家(シェルター):適切なサイズの木材など
  • ⑤温湿度管理:24℃~30℃、湿度のある環境を好む。

サツマゴキブリは亜熱帯性のゴキブリであり、気温20℃以下になると活動が鈍くなります。

特に、冬場の温度管理に気を遣いましょう。

サツマゴキブリの販売価格/値段

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サツマゴキブリは、沖縄~九州では一般的なゴキブリの一種であり、販売価格/値段はそれほど高くありません。

それほど数が出回っているワケではありませんが、Amazonでは幼虫5匹セットで¥3500円ほどで販売されています。

【サツマゴキブリの販売価格】

  • 1匹あたり、¥500円~¥1,000円

そもそも、サツマゴキブリを飼育している人の数が少ないため、流通量も少ないです。

サツマゴキブリの動きは遅い?

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サツマゴキブリの動きが遅いという人もいますが、サツマゴキブリの動きは遅くありません。

こんな感じで、カサカサと素早く動きます。

東方水蠊 Opisthoplatia orientalis

しかも、ツルツルした壁でも登れます。

脱走注意です。

サツマゴキブリの動きが遅いのであれば、たぶん気温が低くて動きが鈍っているか、弱っているかのどちらかですね。

サツマゴキブリの駆除方法

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サツマゴキブリは『不快害虫』であり、アレルゲンや食中毒菌、病原微生物などを媒介することがあります。

サツマゴキブリを駆除するには、下記のやり方が有効です。

【サツマゴキブリの駆除方法】

  • ①毒餌剤
  • ②くん煙剤、くん蒸剤
  • ③殺虫スプレー
  • ④ゴキブリホイホイ
  • ⑤日頃の対策

置くだけでゴキブリを殺せる「毒餌剤」や、バルサン/アースレッドなどの「くん煙剤」が有効です。

具体的には、ゴキブリの駆除対策方法のページをご覧ください。

カマドウマ(便所コオロギ)

カマドウマ(便所コオロギ) 画像05

特徴:カマドウマはバッタ目カマドウマ科に属する昆虫です。まだら模様の見た目で跳ね回る姿がきもち悪いです…。

生息地:日本全国
体長:18.5mm~21.5mm

ゴミムシ/ゴミムシダマシ

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特徴:ゴミムシは、甲虫目オサムシ科に属する、雑多な昆虫をまとめて『ゴミムシ』と呼びます。

生息地:日本全国
体長:4.5mm~35mm

ゲジゲジ/オオゲジ

ゲジゲジ 画像07

特徴:ゲジゲジは15対の足を持つ、おとなしい性格のムシです。見た目がきもち悪いことから『不快害虫』と言われています。

生息地:日本全国
体長:20mm~30mm

赤いゴキブリ

赤いゴキブリ

特徴:日本に生息するゴキブリにも種類があり、『ワモンゴキブリ』など、中には赤っぽい色をしたゴキブリもいます。

生息地:日本全国
体長:12mm~45mm

白いゴキブリ

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特徴:珍しい白いゴキブリは突然変異種というワケではなく、脱皮直後、または外国産の珍しいゴキブリです。

クロゴキブリ

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特徴:クロゴキブリは日本でも全国的に見られる代表的なゴキブリの種類です。

生息地:日本全国
体長:30mm~40mm

チャバネゴキブリ

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特徴:日本全国でみられ、飲食店などのコンクリート造の建物でよくみられるタイプの小さいゴキブリです。

生息地:日本全国
体長:10mm~15mm

ヤマトゴキブリ

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特徴:クロゴキブリとよく似た見た目のヤマトゴキブリは、おもに東北地方の雑木林に生息しています。

生息地:東北地方、ほか
体長:20mm~25mm

サツマゴキブリ

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特徴:沖縄などの亜熱帯地域に生息する、綺麗な色をしたゴキブリ。

生息地:沖縄~九州南部、ほか
体長:オス25mm 雌35mm

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