オガサワラゴキブリ【図鑑wiki】幼虫/単為生殖/飼育/餌/分布

オガサワラゴキブリ 成虫 単為生殖 画像

オガサワラゴキブリ【図鑑wiki】
幼虫/単為生殖/飼育/餌/分布

このページでは、オガサワラゴキブリの生態と分布.飼育方法について、くわしく解説します。

【オガサワラゴキブリの基本情報】

オガサワラゴキブリ 成虫 画像02

  • 分類:ゴキブリ目 – オオゴキブリ科 – オガサワラゴキブリ属 – オガサワラゴキブリ
  • 和名:オガサワラゴキブリ(小笠原蜚蠊)
  • 学名:Pycnoscelus surinamensis
  • 体長:18mm~25mm
  • 寿命:6か月~1年

オガサワラゴキブリはその名のとおり、小笠原諸島~沖縄諸島、九州南部に生息するゴキブリです。成虫でも体長は18mm~25mmと中型のゴキブリです。

Pycnoscelus surinamensis種は基本的に雌(メス)しかおらず、雌のみで単為生殖する。という特徴があります。

和名では「オガサワラ」という名を関していますが、インド原産の外来種であり、世界中の熱帯地域に生息しています。

⇒日本に生息するゴキブリ24種類の一覧はこちら

オガサワラゴキブリの特徴:単為生殖

オガサワラゴキブリ 単為生殖 画像02

オガサワラゴキブリの特筆すべき特徴として「単為生殖(たんいせいしょく)」があり、下記のとおりです。

オガサワラゴキブリの単為生殖

オガサワラゴキブリ(Pycnoscelus surinamensis)は「単為生殖」で増えるゴキブリであり、ほぼ100%メスしかいない。というユニークな特徴があります。

ゴキブリ種には、メスだけで繁殖する「単為生殖」ができる種もいくつかありますが、基本的にはオスがおり「両性生殖」で増えるのが普通です。

しかし、オガサワラゴキブリにはほぼ100%メスしか存在せず、生まれた幼虫もメスだけ。成虫もメスだけ。難しい言葉で言うと「産雌単為生殖」にあたります。

メスだけで繁殖することができる珍しいゴキブリなのです。

※ちなみに、両性生殖で増えるオガサワラゴキブリを、「リュウキュウゴキブリ(Pycnoscelus indicus)」と呼び、区別します。

オガサワラゴキブリの幼虫

オガサワラゴキブリ 幼虫 単為生殖 画像

オガサワラゴキブリの幼虫は、体の色が赤みがかった茶色で、お尻の下半分だけ光沢がないのが特徴です。

オガサワラゴキブリ 幼虫 単為生殖 画像02

デュビアのように扁平(へんぺい)をしているのもおり、足はかなりトゲトゲしている。もちろん、ほぼ100%メスしかいない。

オガサワラゴキブリ 初令 幼齢 幼虫 画像

初令~幼齢のオガサワラゴキブリの幼虫はやや明るめの色合いをしているが、全体的な見た目は終齢幼虫とおなじ。

単為生殖なので、単一のコロニーではすべて同じ遺伝子をもつ「クローン」が集まることになる。

⇒日本に生息するゴキブリ24種類の一覧はこちら

オガサワラゴキブリの卵.出産/繁殖

オガサワラゴキブリ 単為生殖 成虫 画像03

オガサワラゴキブリは地中性のゴキブリで湿度のある環境を好むが、エサと温度さえ管理すればかなり増殖するゴキブリ種である。

オガサワラゴキブリの卵.産卵については、下記のとおり。

【オガサワラゴキブリの卵.産卵】

  • 出産数:1回あたり約25匹~45匹
  • 頻度:1ヵ月に1回くらい
  • 形態:卵胎生(らんたいせい)

オガサワラゴキブリは卵胎生(卵胎生)のゴキブリであり、卵鞘を産み落とす普通のゴキブリとは違い、お腹のなかで卵を幼虫が孵化するまで育ててから出産します。

卵胎生ゴキブリの例:⇩

Blaptica dubia roach birth

もちろん、生まれてくる幼虫はほぼ100%メスのみです。

雌のゴキブリが雌を産み続けるというのは、不思議な感じがしますよね。

オガサワラゴキブリの飼育/餌

オガサワラゴキブリ 成虫 単為生殖 画像

オガサワラゴキブリは熱帯性のゴキブリであり、普段は湿り気のある土の中(浅い場所)に潜って生息しています。

オガサワラゴキブリの飼育方法.餌(エサ)は、下記のとおりです。

【オガサワラゴキブリの飼育.餌(エサ)】

  • ①飼育ケース:昆虫用プラケース
  • ②床材:湿らせた腐葉土、朽木マット
  • ③隠れ家(シェルター):不要
  • ④餌(エサ):ラビットフード、ハムスターフード
  • ⑤飼育適温:26℃~35℃

それぞれ、順番に解説します。

オガサワラゴキブリの飼育①:ケース

オガサワラゴキブリの飼育ケースには、適切なサイズの昆虫用プラケースを使います。

オガサワラゴキブリは地中性のゴキブリで、普段は床材の浅い位置に潜って過ごしますが、ツルツルとした壁もよじ登ることができるため、脱出防止に気をつけましょう。

昆虫ネットを使うか、ケースの上15cmくらいにワセリンを塗ることで、脱走を防ぐことができます。

オガサワラゴキブリの飼育②:床材

オガサワラゴキブリ飼育の床材には、湿らせた腐葉土、またはクワガタ用の朽木マットを使います。

オガサワラゴキブリは土中性のゴキブリであり、日中は床材の浅い位置に潜って過ごしますので、かならず床材を用意してあげましょう。

また、オガサワラゴキブリは適度に湿度のある環境を好みます。「濡らしすぎず、適度に湿っている。」という具合に、床材に湿り気を与えてあげてください。

オガサワラゴキブリの飼育③:隠れ家

オガサワラゴキブリの飼育には、隠れ家(シェルター)は用意しなくても大丈夫です。

オガサワラゴキブリは、隠れ家(シェルター)に隠れるのではなく、土の中に潜ることで身を隠します。

ですから、隠れ家(シェルター)はなくても大丈夫です。

オガサワラゴキブリの飼育④:餌(エサ)

オガサワラゴキブリは、熱帯性のゴキブリで雑食性です。

野生のオガサワラゴキブリは、腐朽した落ち葉や植物の根、小昆虫などを食べる雑食性のムシですが、飼育下では栄養バランスに優れたペットフードを与えます。

【オガサワラゴキブリの餌(エサ)】

  • ラビットフード
  • ハムスターフード
  • モルモットフード
  • ※給水:プロゼリー(昆虫ゼリー)

床材となる腐葉土や朽木マットを湿らせておけば、床材を食べて水分を補給できますので、プロゼリー(昆虫ゼリー)などを与えなくとも成長/繁殖できます。

また、エサを直接床にまくと、すぐにカビやダニが発生する原因となりますので、かならずエサ皿を使うようにしましょう。

オガサワラゴキブリの飼育⑤:温度管理

オガサワラゴキブリは熱帯性のゴキブリであり、飼育/繁殖適温は26℃~28℃、耐寒下限は10℃くらいです。20℃以下では活動が低下します。

【オガサワラゴキブリの飼育適温】

  • 飼育/繁殖適温:26℃~35℃
  • 活動低下温度:20℃
  • 耐寒下限温度:約10℃

オガサワラゴキブリは熱帯性のゴキブリ種であり、日本では小笠原諸島や沖縄諸島などの1年を通して暖かい地域のみに生息しています。ですから、耐寒性は低く、気温が10℃以下になると徐々に弱っていきます。

パネルヒーターなどの加温器具を使い、ケース内の温度が26℃~28℃ほどになるように調整してあげて下さい。オガサワラゴキブリが繁殖して増えすぎる場合には、温度を18℃くらいまで下げると成長と繁殖をおさえることができます。

 

というワケで、オガサワラゴキブリは湿度のある土中を好むゴキブリであり、26℃~35℃が活動適温です。

⇒日本に生息するゴキブリ24種類の一覧はこちら

オガサワラゴキブリの生息地/分布

オガサワラゴキブリ 単為生殖 成虫 画像04

オガサワラゴキブリの分布/生息地については、下記のとおりです。

日本での分布/生息地

オガサワラゴキブリは熱帯性のゴキブリであり、日本では小笠原諸島、南西諸島、伊豆諸島、などに生息/分布しています。

世界での分布/生息地

”オガサワラ”という和名が付いていますが、オガサワラゴキブリの原産地はインド~マレーシア地域の東南アジアであり、世界的に熱帯地域で分布しています。

⇒日本に生息するゴキブリ24種類の一覧はこちら

オガサワラゴキブリの雄(オス)

オガサワラゴキブリ オス 雄 成虫 画像

オガサワラゴキブリは産雌性単為生殖で、ほぼ100%が雌なので、遺伝的に雌のクローンしか生まれないのではないか?

つまり、オガサワラゴキブリ(Pycnoscelus surinamensis)のオスは居ないのではないか?

と思われるかもしれません。

しかし、実はオガサワラゴキブリ(Pycnoscelus surinamensis)でも、ごく少ない確率で雄(オス)が生まれることがあるんです。

その理由を解説します。

オガサワラゴキブリの雄(オス)が生まれる理由

オガサワラゴキブリで雄が生まれる理由は、下記のとおりです。

【オガサワラゴキブリの雄(オス)】

  • ゴキブリ種の性染色体の決定機構は、雌♀がXX、雄♂がX0である。
    (※人間の場合は、XXが女性で、XYが男性となる。)
  • オガサワラゴキブリが卵を産むときに、一定の確率で性染色体が欠損し、XXではなく、X0の個体(雄♂)が生まれる。

動物の性別は性染色体の組み合わせによって決まりますが、ゴキブリの場合は、XXが雌(メス)。X0が雄(オス)という風に決定します。

ですから、一定確率で染色体が欠損するX0型が生まれることにより、雌だけの単為生殖で生まれたオガサワラゴキブリでも、オス個体が発生します。

オガサワラゴキブリの雄(Pycnoscelus indicus)

オガサワラゴキブリ 単為生殖 成虫 画像05

雌だけで単為生殖をするオガサワラゴキブリは、「Pycnoscelus surinamensis」ですが、まったく同じ見た目で両性生殖をする亜種の「Pycnoscelus indicus」があります。

見た目はまったく同じ2種ですが、「Pycnoscelus indicus」種では基本的に両性生殖しかおこなわず、卵からも普通にオスが出現します。

どちらも見た目はまったく同じで見分けることは出来ませんが、生殖方法の違いから区別されています。

ちなみに、両性生殖する「Pycnoscelus indicus」種のことを、正式には「リュウキュウゴキブリ」と呼びます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました