オオゴキブリ
【昆虫図鑑wiki】採取/分布/遅い/幼虫/綺麗/エサ
このページでは、オオゴキブリを解説します。
- 分類:ゴキブリ目 – オオゴキブリ科 – オオゴキブリ亜科 – オオゴキブリ
- 学名:Panesthia angustipennis
- 体長:40mm~43mm
オオゴキブリは、その名のとおり、日本でも最大種のゴキブリであり、森林のなかに生息しています。
オオゴキブリ成虫の画像:特徴
オオゴキブリの特徴は、森林のふるい朽木のなかで、木を食べて生きており、木の中で幼虫・成虫が群生しています。
生息地域は、日本でも南部の暖かい地域にかぎられており、北限は太平洋側で宮城県、日本海側で新潟県です。日本の家の中にあらわれる『クロゴキブリ』や『チャバネゴキブリ』とは違い、家の中に入ってくることはありません。
オオゴキブリの分布
オオゴキブリの分布している地域は、照葉樹林帯とほぼ一致しており、気候が暖かく、常緑広葉樹が広がっている森林の中にみられます。
台湾や中国でも、常緑広葉樹がひろがる照葉樹林でおなじようにオオゴキブリを見ることができます。
オオゴキブリの捕獲/採取方法
オオゴキブリは基本的に、幼虫・成虫ともに木の中にこもって群生しており、外にでてくることはありません。
ですから、オオゴキブリを捕獲/採取するには、朽木を割って中を確認するひつようがあります。
【オオゴキブリの捕獲/採取】
- 赤松の朽木を中心にさがす。
- 腐朽のすすんだ、倒木や立枯木をさがす。
- 細い木ではなく、太い木をさがす。
オオゴキブリ(Panesthia angustipennis)は都道府県の準絶滅危惧種(レッドデータ)にも指定されることのある種で、どこにでも見つかるムシではありません。
オオゴキブリが好むのはとくに赤松の朽木であり、樹皮を手でかんたんにめくれる程に腐朽のすすんでいるものを探すのがポイントです。
くり返しなりますが、オオゴキブリを捕獲/採取するためのポイントは、下記のとおり。
【捕獲/採取のポイント】
- ①十分に腐朽のすすんだ赤松をさがす。
- ②かなり腐朽の進んだ木をさがす。
- ③幹は十分に太いものをさがす。
ととのえられた人工林ではなく、原生林にちかい豊かな自然林のなかに生息しているムシです。
オオゴキブリがいるなら、樹皮をめくると幅2cmくらいの坑道があるので、いるかどうかの判断をすることができます。
オオゴキブリの動きは遅い?
オオゴキブリはクワガタムシのように固い外骨格をもつゴキブリであり、一般的な『クロゴキブリ』にくらべれば、幾分うごきは遅いです。
とは言え、この動画のとおり、カサカサと素早く動くこともできますよ。
やはり、カサカサしてるのは気持ち悪いですね…。
オオゴキブリの動きが遅いというイメージがあるのは、秋や冬の気温が低いときに、オオゴキブリの採取で見かけるせいかもしれません。
オオゴキブリの幼虫/赤ちゃん
日本のオオゴキブリの幼虫/赤ちゃんは、幼い頃から真っ黒な色をしていますね。
まだ翅(はね)の生えていない、オオゴキブリの幼虫です。
オオゴキブリは綺麗で衛生的
オオゴキブリは、朽木をたべるゴキブリであり、『クロゴキブリ』や『ワモンゴキブリ』とは違い、綺麗で衛生的なゴキブリです。
オオゴキブリを素揚げにして、食べる人もいるくらいで、ゴキブリという名前はついていますが、汚い虫ではありません。
見た目もスベスベしていて、『黒いダイヤ』とも呼ばれるほど、綺麗なムシです。
オオゴキブリのエサ/飼育方法
オオゴキブリのエサは、倒木や立枯木などの、よく腐朽した木材をたべています。
ですから、オオゴキブリの飼育環境としては、クワガタムシ育成用の朽木マットを床材として入れておけば大丈夫です。
基本はクワガタムシの育成とおなじですね。
床材の朽木マットが、そのままオオゴキブリのエサとなります。適度にきりふきで水分を与えれば大きく育ちますよ。
朽木マットをたべて、大きく育ちます。
朽木マットは、Amazonで5Lで¥500円くらいですね。
オオゴキブリ【昆虫図鑑wiki】まとめ
オオゴキブリは、日本から台湾、中国にかけて、暖かい照葉樹林帯の地域に生息しているゴキブリです。
一般的な『クロゴキブリ』や『チャバネゴキブリ』とは違い、豊かな自然林のなかで朽木をたべて生きており、衛生的できれいなゴキブリです。
また、昆虫食の愛好家からも、食べてもおいしい昆虫として人気がありますよ。
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