マダガスカルオオゴキブリ
【昆虫図鑑wiki】販売/飼育/食用/寿命/餌
このページでは、マダガスカルオオゴキブリについて解説します。
- 分類:昆虫網 – ゴキブリ目 – オオゴキブリ科 – ハイイロゴキブリ亜科 – マダガスカルゴキブリ
- 学名:Gromphadorhina portentosa
- 別名:フルーツゴキブリ
- 体長:50mm~75mm
マダガスカルオオゴキブリはその名のとおり、アフリカのマダガスカル島に生息している大型のゴキブリであり、『シュー』という鳴き声をだすことで有名です。
販売/通販 飼育 餌 食用 雄雌 卵/出産 幼虫/脱皮 寿命/生態 鳴き声 種類 ポルテントーサ オブロンゴナタ インシグニス ヴァンウェレベクキ デュビア
マダガスカルオオゴキブリの販売/通販
マダガスカルゴキブリは、日本国内でもペット用・爬虫類のエサ用として人気のあるゴキブリであり、安ければ1匹あたり¥200円~500円くらいで販売されています。
ペット用ゴキブリ専門店のほか、ヤフオク!などの個人販売でも通販で販売されていますよ。
マダガスカルオオゴキブリの飼育/飼い方
マダガスカルオオゴキブリはペットとしても人気があり、飼育することができます。
マダガスカルオオゴキブリの飼育/飼い方は下記のとおり。
【マダガスカルゴキブリの飼育】
- ケース:昆虫用プラケース
- 温度管理:冬季は加温が必要。
- 脱走防止:ケースの壁の上部10cmにワセリンを塗ることで、脱走をふせぐ。
- エサ:ドッグフードやキャットフード、果物の皮、野菜くず、など
- 隠れ家:朽木やゴキブリ飼育用の紙製卵トレー、新聞紙などを設置する。
マダガスカルオオゴキブリはマダガスカル島原産のゴキブリなので、寒さには弱く、冬季は加温が必須となります。
また、マダガスカルオオゴキブリは夜行性のゴキブリなので、新聞紙やゴキブリ飼育用の紙製卵トレーで隠れ家をつくってあげましょう。
冬季は寒くなりすぎないように、パネルヒーターで加温してあげるといいですよ。
マダガスカルオオゴキブリの餌/エサ
マダガスカルオオゴキブリの餌(エサ)は、下記のとおり。
【マダガスカルゴキブリのエサ】
- ①キャットフードやドッグフード
- ②野菜やくだものの皮
- ③デュビアフード
- ④ハードペレット
- ⑤昆虫用ゼリー
マダガスカルゴキブリは、自然界では野菜やくだものを好んで食べていますが、雑食性のゴキブリなのでエサはなんでも食べます。
野菜やくだものなどの水分の多い餌(エサ)を与えると、ケース内でダニやカビが発生する原因となります。
一般的にはキャットフードやドッグフードなどの乾燥した餌(エサ)を主食として、水分補給用の昆虫ゼリーと、栄養バランスを考えてハードペレットを与えるのがいいですね。
マダガスカルオオゴキブリの食用/食べ方
マダガスカルオオゴキブリは、昆虫食ブームで食用のゴキブリとして注目をあつめています。
マダガスカルオオゴキブリの食用/食べ方は、下記のとおり。
【マダガスカルゴキブリの食用/食べ方】
- ①下茹で:まずは、マダガスカルオオゴキブリを丸ごと下茹でします。
- ②下処理:足と頭を取り除き、下腹を開いて臭腺を取り除きます。
- ③味付け/油炒め:味付けをして油で炒めることで、おいしく食べられます。
油で揚げれば、マダガスカルゴキブリの頭もエビやカニのように食べることもできます。
下茹でをしたマダガスカルゴキブリは、エビのように下腹を開いて、オスは臭腺(腸)を取り除きましょう。
マダガスカルゴキブリのオスの腸には、『独特のゴキ臭』を密集させた臭腺があるので、この臭腺(腸)をかならず取り除くようにしましょう。
臭腺を取り除かないと、ゴキ臭がキツすぎて食欲をなくすと思います。
あとは、味付けをして調理をすれば、おいしく食べられますよ。殻はけっこう固いので、身だけをたべたほうがいいかもしれません。
マダガスカルオオゴキブリの雄雌の見分け方
マダガスカルオオゴキブリの雄雌のかんたんな見分け方として、下記のとおりです。
【マダガスカルゴキブリの雄雌】
- オス:頭の上にツノがある。
- メス:ツノがない。
マダガスカルオオゴキブリのオスにはツノがあります。
マダガスカルオオゴキブリのオス同士は、このツノをぶつけて対決します。
メスの頭のうえにも小さな突起がありますが、ツノというほどの大きさはありません。
もう一つ、マダガスカルオオゴキブリの雄雌を見分ける方法として、腹側のお尻の先端をみることで見分けることができます。
雄(オス)のマダガスカルオオゴキブリの場合には、お尻の先端に『尾突起』と呼ばれる部分があります。
雌(メス)にはこれがありませんので、見分けることができます。
マダガスカルオオゴキブリの卵/出産
マダガスカルオオゴキブリは、卵胎生(らんたいせい)という出産方法をとり、おなかの中でたまごを孵化させたあとに、幼虫として出産するタイプのゴキブリです。
卵鞘(らんしょう)と呼ばれる卵のかたまりをお尻から出し入れして、最終的にはお腹の中から白いゴキブリの幼虫が出てきます。
マダガスカルオオゴキブリの出産は、1回あたり約60匹ほどの幼虫を産みます。
こんな感じで、マダガスカルオオゴキブリは卵胎生(らんたいせい)で出産しますよ。
マダガスカルオオゴキブリの幼虫/脱皮
生まれたばかりのマダガスカルオオゴキブリや、脱皮直後のマダガスカルオオゴキブリは、色が白いのですが、2~3時間ですぐに黒くなります。
マダガスカルオオゴキブリは成虫でも翅(はね)がありませんので、見た目はそれほど違いませんが、幼虫はぱっと見だと『デュビア』のような見た目をしています。
脱皮直後のマダガスカルオオゴキブリ:⇩
脱皮直後は白いですね。
マダガスカルオオゴキブリの寿命/生態
マダガスカルオオゴキブリの寿命は、約2年~5年です。ゴキブリにしては、結構なが生きするタイプですね。
マダガスカルゴキブリはその名のとおり、マダガスカルの森林の中に生息していて、落ち葉や倒木、有機堆積物のしたに隠れてすごしています。
日本でも家の中によくあらわれる『クロゴキブリ』や『チャバネゴキブリ』は害虫に分類されていますが、マダガスカルオオゴキブリは森の中に住むきれいなムシです。
マダガスカルオオゴキブリの特徴
マダガスカルオオゴキブリは翅(はね)のないゴキブリですが、壁をのぼるのが得意で、ガラスケースの壁でもよじ登ることができます。
フルーツを好んで食べることから、別名『フルーツゴキブリ』とも呼ばれていますが、雑食性で基本的になんでも食べることができます。
マダガスカルオオゴキブリの鳴き声
マダガスカルオオゴキブリの特徴と言えば、何と言ってもその鳴き声(Hiss)ですよね。
マダガスカルオオゴキブリは、英語で言うと『Madagascar hissing cockroach』で、つまり『マダガスカルの鳴くゴキブリ』という意味になります。
※Hissing = 鳴く
一般的に昆虫の鳴き声と言えば、翅(はね)や関節をこすり合わせて音をだしますが、マダガスカルオオゴキブリは、おなかを膨らませて空気を出し入れすることで『シュー』という鳴き声をあげます。
この『シュー』という鳴き声は、2つの目的があります。
【マダガスカルゴキブリが鳴く目的】
- ①外敵を威嚇する。
- ②求愛する。
マダガスカルゴキブリの種類
マダガスカルゴキブリの種類は、下記のとおりです。
【マダガスカルゴキブリの種類】
- ①ポルテントーサ
- ②オブロンゴナタ
- ③インシグニス
- ④ヴァンウェレベクキ
- ⑤ドワーフ
いずれも、マダガスカル原産の大型種のゴキブリです。
①マダガスカルゴキブリ ポルテントーサ
マダガスカルゴキブリ ポルテントーサ(gromphadorhina portentosa種)は、マダガスカルゴキブリの中でも最も一般的な種です。
日本でもいっぱんてきに流通しているのは、このportentosa種ですね。
たんに、『マダガスカルゴキブリ』と呼ぶときには、この「gromphadorhina portentosa種」をあらわしていることが多いです。
②マダガスカルゴキブリ オブロンゴナタ
マダガスカルゴキブリ オブロンゴナタ(gromphadorhina oblongonota種)は、マダガスカルゴキブリのなかでも「こげ茶色」の体をもつ、gormophadorhina種の亜種ゴキブリです。
マダガスカルゴキブリ オブロンゴナタ種は、見た目はポルテントーサ種と似ていますが、サイズが一回り大きく、こげ茶色をしているのが特徴ですね。
③マダガスカルゴキブリ インシグニス
マダガスカルゴキブリ インシグニス(aeluropoda insignis)は、マダガスカル島原産のゴキブリですが、gromphadorhina種の亜種ではありません。
英語では『Flat Horned:平ツノ』とも呼ばれているとおり、平たいツノが生えているのが特徴です。
こちらも、ペット用として人気がありますね。
日本でもペット用として流通していることがあります。
④マダガスカルゴキブリ ヴァンウェレベクキ
マダガスカルゴキブリ ヴァンウェレベクキ(Princisia vanwerebecki)は、オレンジ色の斑紋とお腹のしま模様がおしゃれなマダガスカルゴキブリです。
個体差により色合いには違いがあり、おなじヴァンウェレベクキ種でも、全体的にこげ茶色っぽいものや、黒いものもいます。
⑤ドワーフヒッサー(マダガスカルミニ)
ドワーフヒッサー(Elliptorhina chopardi種)は、マダガスカル原産のゴキブリで、ほかの種にくらべてサイズが小さいのが特徴です。
ドワーフヒッサー(Elliptorhina chopardi種)は、成虫になっても25mm~40mmほどで、マダガスカル産ゴキブリのなかでは小さな種です。
というワケで、マダガスカルゴキブリのそれぞれの種類と特徴をまとめると、下記のとおりです。
【種類と特徴】
- ポルテントーサ種:一般的なマダガスカルゴキブリ
- オブロンゴナタ種:サイズが大きく、こげ茶色
- インシグニス種:平たく、ツノが特徴的
- ヴァンウェレベクキ種:模様がきれい
- ドワーフヒッサー:小さい
というワケで、マダガスカル島原産のゴキブリは性格もおとなしく、雑食性で見栄えもするので、世界中でペット用ゴキブリとして注目をあつめています。
日本でも冬場の気温さえ気を付けてあげれば、簡単に飼育することができますよ。
マダガスカルオオゴキブリとデュビアの違い
デュビア(アルゼンチンモリゴキブリ):⇧
翅(はね)があるのが、デュビアのオス(成虫)。翅が小さいのがデュビアのメス(成虫)です。
デュビアと言えば、爬虫類ようの生き餌として有名なゴキブリですね。正式名称は、『アルゼンチンモリゴキブリ』です。
その違いは、下記のとおり。
デュビア:
- 体長:40mm~45mm
- 寿命:1~2年
- 壁をのぼれない。
マダガスカルオオゴキブリ:
- 体長:50mm~75mm
- 寿命:2年~5年
- 壁をのぼる。
実物を見れば一発で違いがわかると思いますよ。
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