ゴミムシ/ゴミムシダマシ
【昆虫図鑑】モドキ/種類/幼虫/餌/害
このページでは、ゴミムシ/ゴミムシダマシについて解説します。
ゴミムシ ダマシ 幼虫 モドキ 餌 害 種類 ゴキブリ カエル クワガタ 飼育
ゴミムシとは?
ゴミムシとは、下記のとおりです。
- 分類:甲虫目 – オサムシ亜目 – オサムシ科/近縁種
ゴミムシ(塵虫、芥虫)というのは、甲虫目 – オサムシ科(または、その近縁種)に属する昆虫の総称であり、日本でも1000種類の虫が『ゴミムシ』と呼ばれています。
色は黒色のものが多いですが、緑色や藍色の光沢をもつタイプのゴミムシもいます。
緑色のゴミムシ:⇧
赤褐色のゴミムシ:⇧
おおくのゴミムシは地上を這って徘徊し、小昆虫やミミズ、カタツムリ、新鮮な死肉などを食べている。
ゴミムシダマシとは?
ゴミムシダマシとは、下記のとおりです。
- 分類:甲虫目 – オサムシ亜目 – ゴミムシダマシ科
ゴミムシダマシというのは、『ゴミムシに似て非なるもの』という意味で、甲虫目 – ゴミムシダマシ科に属する1600種ほどの種があります。
中には、『クワガタゴミムシダマシ』や『ミツノゴミムシダマシ』のように、小さなつのを持つゴミムシダマシもいる。
幼虫はミールワーム
ゴミムシダマシの幼虫は、ミールワームと呼ばれ、小鳥やトカゲ・カエルなどの生き餌(エサ)として大活躍している。
ゴミムシダマシは、イネ科の植物などを食べて簡単にたいりょう増殖でき、幼虫期間がながいため、1年を通してペット用の生き餌として活躍できる。
一般的には、ミールワームと呼ばれるのは『チャイロコメノゴミムシダマシ』の幼虫です。
ゴミムシダマシモドキとは?
ゴミムシとゴミムシダマシが居れば、ゴミムシダマシモドキが居てもおかしくない。と思うかもしれませんが、『ゴミムシダマシモドキ』という虫はいません。
ゴミムシ/ゴミムシダマシの餌
ゴミムシ/ゴミムシダマシの餌はなにかと言うと、ゴミムシとゴミムシダマシではそれぞれ食べるものが違います。
<ゴミムシとゴミムシダマシの違い>
ゴミムシ:ゴミムシ類は捕食性が高く、おもに小昆虫やミミズ、カタツムリなどの動物質を食べる。成虫はイネ科の種子なども食べる。
ゴミムシダマシ:ゴミムシダマシ類はうごきが遅く、おもに腐った植物や菌類、コケなどを食べる。
とは言え、ゴミムシ/ゴミムシダマシ類には亜種がおおく、世界では1万種以上があります。それぞれ食べ物も違います。
ゴミムシ/ゴミムシダマシの害はある?
ゴミムシ/ゴミムシダマシは湿ったところを好み、おおくは草むらや倒木、石の下などの物陰に潜んでいます。
ですから、ほとんど人間の生活環境にはいりこむことはなく、大きな害をおよぼすことはありません。
ゴミムシ/ゴミムシダマシは、害のない虫です。
ゴミムシ/ゴミムシダマシの種類
ゴミムシ/ゴミムシダマシにはさまざまな種類がおり、なかには肛門から刺激臭のつよい液体を噴出するものもおります。
ナガヒョウタン セアカヒラタ クビボソ ミイデラ オオヒラタ ジャアナ マルガタ ゴモク
ナガヒョウタンゴミムシ
ナガヒョウタンゴミムシは、まるでクワガタのような大きなあごをもつ、ゴミムシの一種です。
セアカヒラタゴミムシ
セアカヒラタゴミムシは、からだは黒色で、足が黄褐色のゴミムシです。
平地や山地にかけて分布する普通種で、公園などでもよく見られます。
クビボソゴミムシ
クビボソゴミムシは、その名のとおり、首のぶぶんが細くなってるゴミムシです。あたまと胸が赤褐色で、あしは黄色です。
落ち葉や石の下などでみられます。
ミイデラゴミムシ(ヘッピリムシ)
ミイデラゴミムシは、黒地に黄色の斑紋がある甲虫であり、刺激をうけると腹部から大きな音をだし、煙とともに100℃のくさい有毒ガスを発する。
このことから、別名ヘッピリムシとよばれている。
ガスは数十回も連続して発射でき、正確に刺激をうけた方向にむけることができる。
オオヒラタゴミムシ
オオヒラタゴミムシは、黒色で胸部がやや小さめのゴミムシです。平地におおく、湿気のある場所を好んでいる。
ジャアナヒラタゴミムシ
ジャアナヒラタゴミムシは、愛知県豊橋市の蛇穴(ジャアナ)を原産とする、絶滅危惧種の昆虫です。
2016年に野球選手の平田選手が、FA権を獲得して複数球団にきょうみを示していた時期に、
『じゃあな平田ゴミムシwwww』という強烈な煽り(あおり)として急速に広まりました。
マルガタゴミムシ
マルガタゴミムシは、その名のとおり、黒くて丸い形をしたゴミムシです。平地で普通に分布しており、落ち葉やごみの下、石の下にいることがおおい。
ゴモクムシ
ゴモクムシは、オサムシ科ゴモクムシ亜科に属する昆虫で、ゴミムシの一種です。畑や田んぼ、草原などの開けた場所に生息している。
ゴミムシとゴキブリの違い
クロゴキブリ:⇧
ゴミムシとゴキブリが似ているとおもわれるかもしれませんが、よく見ればまったく違います。
ゴキブリは大きな翅(はね)があり、油で光沢があり、素早くカサカサと動きます。
しかし、ゴミムシは甲虫であり、それほど素早くうごくわけではありません。
カエルを食べるオオキベリアゴミムシ
自分の体よりも大きなカエルを食べるゴミムシとして有名なのが、『オオキベリアゴミムシ』です。
成虫になってからもカエルを食べるほか、幼虫時代にもカエルを食べます。
オオキベリアゴミムシの幼虫は、エサだと思って近づいてきたカエルの喉元にとびかかり、体液をドロドロに溶かして吸いつくします。
ゴミムシとクワガタムシの違い
ヒョウタンゴミムシ:⇧
ゴミムシの中には、大あごが発達して、クワガタムシのメスのような見た目のものがいます。
その違いは、触角をみれば分かります。
クワガタムシのメス:⇧
クワガタムシのメスは、触角(しょっかく)がくの字に曲がっており、先端が歯ブラシのようになっているのが特徴です。
触角をみれば違いを見分けることができますよ。
ゴミムシ/ゴミムシダマシの飼育
ゴミムシ/ゴミムシダマシの餌の項目でも解説したとおり、ゴミムシ/ゴミムシダマシ類はそれぞれ、生活環境も、食べるエサも違います。
基本的には、ケースに腐葉土を敷いて、霧吹きをして適度に水分をあたえてあげるようにしてください。
ゴミムシ類は、おもにミミズや小昆虫などの動物質のもの、ゴミムシダマシ類はおもに腐った植物や菌類、イネ科の植物をたべるものが多いです。
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